講師 | 田中 正法 ⽒/Masanori Tanaka (北京⼤学) |
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タイトル | 散乱過程におけるエンタングルメントエントロピーと電弱相転移 |
日時 | 6月25日(水) 14:30 - 15:30 |
場所 | 理学部1号館 4階 405セミナー室 |
概要 |
本講演では,散乱過程で定義されるエンタングルメントエントロピーと電弱相転移のダイナミクスの関係について議論する. 近年,高エネルギー物理学における量子相関の重要性が指摘されている. 中でも散乱過程における量子相関を特徴づけるエンタングルメントエントロピーが活発に議論されている. 興味深いことに,エンタングルメントエントロピーが極値になることを要求すると,素粒子モデルにおける対称性や, 既に測定されている素粒子の結合定数などが自然に予言される場合がある. 本講演では,そのエンタングルメントエントロピーが電弱対称性の破れのダイナミクスにも関係していることを確認する. ここでは標準模型に大域的対称性 O(N) を持つN個のスカラー一重項場を加えたモデルを考える. そして,エンタングルメントエントロピーの最大化が,強い電弱1次相転移を要求することを示す. また,エンタングルメントエントロピーが電弱相転移の秩序変数として利用できる可能性についても論じる. |
問合せ先 | 北原 鉄平/Teppei Kitahara |