講師 | 辻川信二氏(東京理科大学) |
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タイトル | 暗黒エネルギーの理論と観測について |
日程 | 1日目 : 2015年1月29日(木) 10:30-18:00 2日目 : 2015年1月30日(金) 10:30-18:00 |
場所 | 理学系総合研究棟1号館(理学部1号館) 405号室 |
連絡先 | 理学部物理学科素粒子論研究室 近藤慶一 |
概要 | 現在の宇宙の全エネルギーの約70%が, 宇宙を加速膨張させる暗黒エネルギーという未知の成分であることが観測的に示唆されている.本講義では, 加速膨張の最初の証拠となったIa型超新星などの観測から, どのように暗黒エネルギーの性質に制限がつくかについてまず解説する.次に, 宇宙項, スカラー場, 修正重力理論などの, 加速膨張の起源となりうる理論模型について触れ, それらの模型の観測的な選別について議論する. 目標: 暗黒エネルギーの割合や状態方程式に, 観測から制限をつける手法の基礎を理解できるようにする.さらに, スカラー場のような暗黒成分が存在する場合の宇宙進化のダイナミックスの扱いができるようにする.また, 一般相対論を超える試みの初歩に触れることで, 最先端の宇宙論にアクセスできるようにする. |
内容 | 1. ハッブル・ ルメートルの法則 2. 膨張宇宙の記述と加速膨張 3. 暗黒エネルギーの観測的な証拠 4. 暗黒エネルギーの状態方程式に対する制限 5. 宇宙項 6. スカラー模型による宇宙の加速膨張 7. 修正重力理論 8. 密度揺らぎによる暗黒エネルギーへの制限 |
その他 | [キーワード] 暗黒エネルギー, Ia型超新星, 宇宙項, スカラー場, 修正重 力理論 [教科書, 参考書] 1. Luca Amendola and Shinji Tsujikawa, ``Dark energy: Theory and Observations'' (Cambridge University Press), 2010年 2. 松原隆彦, ``現代宇宙論'' (東京大学出版会), 2010年 3. 辻川信二, ``現代宇宙論講義'' (サイエンス社), 2013年 |