青山学院大学における卒研生・院生の研究指導
2010年度から2015年度にかけて、佐藤は青山学院大理工学部古川研究室において、
多くの卒研生・修士課程学生を古川教授とともに指導しました(毎年卒研生7人、修士学生4人程度)。
現在も古川研の一部の修士学生の指導を続けています。
基本的に研究室の全学生を古川氏と佐藤が共同で指導しましたが(毎週1回全員で研究報告会を実施)、
各学生の研究の詳細な部分については担当者(古川氏か佐藤か)を決めた形での指導方法が採られていました。
卒研生指導では、春から夏の段階で彼らと話し合いながら研究テーマを決定し、
学生がなるべく早く研究テーマに取り掛かるような指導方針を取りました。
入学してくる大学院生は前年度古川研の卒研生であった場合が多い為、
卒業研究の発展的内容が修士論文のテーマになる場合が多数派でした。
むしろ、4年生の時点で修士課程まで行くことを計画している学生には、
4年生の時点で3年計画のテーマを与えるようにしていました。
学生が取り組んだ研究テーマは物性物理的な内容(物理が好きな学生用)から数理的・工学的な内容(物理が苦手な学生用)まで多岐に渡っています。
その一部を以下に羅列します。
物性物理学のテーマ:
フラストレートイジング磁性体の古典モンテカルロ法による数値解析
2次元ハイゼンベルグ型磁性体の古典モンテカルロ法による数値解析:BKT転移の解析
スピンをもつボーズアインシュタイン凝縮体の動的相関関数の解析
トポロジカル絶縁体・超伝導体のtight-binding模型を用いた表面状態の解析
超伝導のGL理論による渦糸の解析
メゾスコピック系の熱伝導と電気伝導の関係のモデル解析
円偏光レーザー中の磁性体の磁化の生成と制御
磁化の光による高速制御のシミュレーション
キタエフ模型におけるレーザー誘起トポロジカル量子相の解析
2次元ディラック電子系における円偏光レーザーが誘起するトポロジカル量子相転移
1次元量子ウォークの数値シミュレーション
1次元2次元ランダムウォークの数値シミュレーション、など
数理的・工学的テーマ:
遺伝的アルゴリズムによる最適化問題の数値解析
素数の数値的数え上げ
Javaによる連成振動子運動の動画作成
食物連鎖の微分方程式モデルによる数値解析
株価変動のモデル化と数値シミュレーション、など